pitcmsのフォーム機能を、Pitformという独立したサービスとして作り直しました。
- Pitform: https://pitform.app
pitcmsのフォーム機能は、段階的にPitformへ引き継いでいきます。この記事では、Pitformで何が変わるのか、pitcms側のフォーム機能がどうなるのか、移行のしかたを書いておきます。
なぜ切り出したのか
pitcmsにフォーム機能を入れたのは、ヘッドレスCMSで面倒になりがちな「お問い合わせフォームどうする問題」への答えのつもりでした。
ただ、pitcmsのフォームを使うには、pitcmsのプロジェクトが必要です。GitHubのリポジトリをつないで、プロジェクトを作って、その中でフォームを定義する。CMSとしてpitcmsを使っている人には自然な流れですが、「フォームだけ欲しい」人にとっては、フォーム1つのためにそこまではできません。
自分自身、静的サイトやLP1枚のためにフォームだけ欲しい、という場面が何度もあって、そのたびにこの重さが引っかかっていました。
それなら、フォームはpitcmsの外に出して、URLひとつで誰でも使えるようにしたほうがいい。 単純な話ですが、これがひとつ目の理由です。
もうひとつはスマホのプッシュ通知です。ユーザーの方から「メールが来ても気づかない」という声をいただき、お問い合わせをスマートフォンにプッシュ通知する機能を構想しました。
最初に考えたのは、LINEやSlackとの連携でした。ただ、LINEのAPIは利用料的にコスパが悪く、Slackは、通知を届けるためだけにSlackを入れてもらう必要がある人が出てくるのが微妙だと思いました。
pitcms自体をネイティブアプリにするのも考えましたが、さすがにそれは大きすぎるなと思いました。
そこで思い当たったのがPWA(死語かも)でした。いつの間にかiosでもプッシュ通知に対応し、ストアを通さずURLだけで配れて、ホーム画面に追加すればアプリと同じように通知が届きます。
ただ、PWAとして成立させるには、アプリの単位で考える必要があります。pitcmsのダッシュボードの大部分はコンテンツ編集のための画面で、その一部である受信箱だけをホーム画面に置くのは無理がありました。通知を受け取りたい人がpitcmsのユーザーとも限りません。受信箱そのものを独立したアプリにするほうが素直でした。 これがフォームを切り出した二つ目の理由です。
Pitformでできること
使用法はpitcmsのフォーム機能と同じで、URLを発行して<form action>に貼るだけです。
その上で、pitcmsのフォーム機能に無かったものがいくつか増えています。
スマホ通知・PWA受信箱
先ほど述べた、これが目玉機能です。
問い合わせが来た時に、登録した端末へプッシュ通知が届きます。
AIフィルター
フォームと無関係な営業や売り込みを、AIが内容からスパムかどうか判断します。
pitcmsでもハニーボットなどで対策は講じていましたが、それでもスパムは届いていました。
Pitformでは、AIは今までに受信した問い合わせから、何がスパムで、何が本物のお問い合わせか把握でき、それを元に判断する条件を作ります。
結構精度が良く、ぜひ試してみて欲しい機能です。
通知先はメール・Slackも
pitcmsでは有料にしていたメール通知も無料にしました。また、SlackのIncoming webhook URLにも対応しています。
pitcmsのフォーム機能と違うところ
正直に書いておくと、Pitformではお問い合わせがGitHub Issueにはなりません。 受信箱はPitform自身が持ちます。
Issue化はpitcmsのフォーム機能でいちばんユニークな点でしたが、利用率は高くなく、また、リポジトリでissueを管理している場合は逆にノイズになることもあるので、Issueにするのはやめました。
pitcms側のフォーム機能はどうなるか
すぐには止めません。段階的に終了します。
| 時期 | 内容 |
|---|---|
| 2026年9月30日 | 新しいフォームの作成を停止 |
| それ以降 | 既存のフォームはこれまでどおり動作。ご利用中の方と連絡をとりながら順次終了 |
2026年9月30日をもって、新しいフォームの作成を停止します。 すでにあるフォームには影響ありません。これからフォームを設置する方は、最初からPitformで作ってください。
既存のフォームは、その後もこれまでどおり動きます。 送信の受付、届いた問い合わせの確認、フォーム設定の編集・削除は、すべて引き続きできます。送信の受付を終了する日は、今の時点では決めていません。
ご利用中の方には個別にご連絡し、切り替えの状況を確認しながら順次終了していきます。ある日突然フォームが動かなくなる、ということはありません。
とはいえ、切り替え自体はactionを差し替えるだけで済みます。次の手順で、早めに移行しておいてもらえると助かります。
移行のしかた
やることは実質2つです。
1. Pitformでフォームを作る
https://pitform.app にログインしてフォームを作ると、送信先のURLが発行されます。フィールドの定義は不要です。
2. サイトのactionを差し替える
<form>タグのaction属性を、pitcmsのエンドポイントからPitformのURLに置き換えます。name属性はそのままで大丈夫です。
<!-- Before -->
<form action="https://api.pitcms.net/api/forms/{formId}" method="POST">...</form>
<!-- After -->
<form action="https://pitform.app/f/あなたのID" method="POST">...</form> あわせて、bot対策の1行も入れておいてください。人間には見えず、botが埋めると自動で破棄されます。
<input type="text" name="_gotcha" style="display:none" tabindex="-1" autocomplete="off" /> あとは受信箱をスマホで開いて「通知をオンにする」を押せば、次の問い合わせからスマホに届きます。
自動返信メールやメール通知、リダイレクト先を設定していた方は、Pitformのフォーム設定で同じ内容を入れ直してください。
まとめ
pitcmsは「はがしやすいCMS」であることを大事にしてきました。フォーム機能を独立させるのも、その延長です。CMSを使っていてもいなくても、お問い合わせフォームだけ気軽に使えるほうが、結局はみなさんの自由度が上がるはずだと考えています。
Pitformは無料で使えます。pitcmsを使っていない方も、LPやポートフォリオサイトのお問い合わせに、ぜひ試してみてください。
- Pitform: https://pitform.app
- 使い方: https://pitform.app/docs
既存フォームの設定の変え方は、移行期間中は引き続きフォーム機能のドキュメントをご覧ください。
ではまた!